クモ蟲画像掲示板

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m(__)m - きどばん

2021/07/06 (Tue) 20:43:40

私的事情により来年夏期は身動きできないことになりそうなので本年掟破りの遠征を連発・・・
「こんな非常時に何をやってるんだ!!」と袋叩きになりそう・・・なのでほとぼりが冷めるまで投稿を控えていましたが・・・ほとぼりは冷めないかも・・・
私の返信はしばらく遅れると思います。
皆さまご自愛くださいませ。

Re: m(__)m - きどばん

2021/07/13 (Tue) 21:02:34

上のスレッド画像は左上からヌマチコモリグモ♀、ヤマコモリグモ♂、イソコモリグモ♀、カイゾクコモリグモ♀、ダイセツコモリグモ♂、キタハリゲコモリグモ♂、アカオニグモ幼体、?オニグモ♂幼体-2(現在多分-1)、エゾホラヒメグモ♀です。

添付画像はアシマダラコモリグモ♀。北海道で最も見たかったクモ。世界中で大雪山系高山帯にしか生息していません。色合いの変異が多く・・・これほどの美麗個体に会えるとは思っていませんでした。もう思い残すことはない(笑)

Re: m(__)m - きどばん

2021/07/13 (Tue) 21:31:35

アシマダラコモリグモには2種類の斑紋パターンがあるのかも知れません。

A型:千国図鑑、日本のクモに載っているパターン。どちらも千国先生が写されているので同個体かも。私が今回確認したのもこの型です。

B型;CD日本のクモ、クモ画像集に載っているパターン。背甲斑紋パターンが異なり歩脚にラインが入っています。
http://kumomushi2.web.fc2.com/a_g/ashimadarakomori.htm
A型とB型は「別種ではないか?」という疑念をかねてより持っていました。が、画像集におけるM女史の「私もこんなに奇麗なのは見た記憶がありません」というコメント・・・多数の個体を見てきたと思われるM女史はB型の斑紋には違和感を抱かれていないようです。CDに載っている個体を撮影されたのはT氏だと思われるので当然生殖器確認済み・・・アシマダラの斑紋パターンは2通りある、と考えるのが自然かなと。

ちなみにクモCDでタカネコモリグモ♀として載っている写真はアシマダラコモグモA型だと思います。体形も斑紋パターンもタカネコモリグモではありません。単なる勘違いか写真の取り違えでしょう。

Re: m(__)m くも子

2021/07/22 (Thu) 05:07:16

> 掟破りの遠征を連発・・・

> 画像は左上からヌマチコモリグモ♀、ヤマコモリグモ♂、イソコモリグモ♀、カイゾクコモリグモ♀、ダイセツコモリグモ♂、キタハリゲコモリグモ♂、アカオニグモ幼体、?オニグモ♂幼体-2(現在多分-1)、エゾホラヒメグモ♀です。

ヌマチコモリグモ Pardosa 分布が北海道のみ
ヤマコモリグモ Pardosa 分布が北海道のみ
キタハリゲコモリグモ Pardosa

ダイセツコモリグモ Arctosa
もちろんまだ観たことはないですが、きどばんさんの投稿画像をきっかけとして、同定ポイントを覚えることができたような気がいたします。♂でも♀でも種名を思い浮かべることができるかも?

Re: m(__)m くも子

2021/07/22 (Thu) 05:20:24

> アシマダラコモリグモ♀。北海道で最も見たかったクモ。

アシマダラコモリグモ Alopecosa は分布が大雪山系高山帯のみ、大型で超美麗…自転車で観に行くのは絶対不可能…

Re: m(__)m くも子

2021/07/22 (Thu) 05:31:40

日本産 Alopecosa は7種、私の場合はチリコモリグモのみ…ですのでその物語を少し。

Re: m(__)m くも子

2021/07/22 (Thu) 05:53:05

上掲写真は長野県志賀高原・高天ヶ原(標高1,670m)および東館山(2,030m)

山稜写真の左上に微かに見えている1が高天ヶ原、右の写真4が宿泊施設の概要です。路線バスが日に何便も…

長野オリンピックの正式コースそばだった場所です。たくさんのコースが今も人気で、冬季以外にもゲレンデの管理・草刈りが何度も…その結果日当たりの良い草地が保たれ、膨大な数のチリコモリグモが生息しています。

Re: m(__)m くも子

2021/07/22 (Thu) 06:05:59

山稜写真右上3が東館山(ひがしたてやま)山頂部。ラーメン屋こそありませんが、自家製パンを食べさせる”パン屋”とか、広大な植物園があります。

多分…
2,8 タカネコモリグモ Pardosa
6,7 エゾコモリグモ Pardosa

個人的にはキタグニオニグモ♂亜成体に出会うことができた忘れられない場所です。

スキーシーズンには山頂まで毎日リフトが動いているらしいですが、以外の季節は山稜写真2発哺(ほっぽ)温泉から発着するゴンドラリフトが土日のみ動いているだけ、クモ見旅の日程によりましては自力で山を登らなければなりません。

発哺も高天ヶ原も路線バスが頻繁に運航しており頼りになります。

Re: m(__)m くも子

2021/07/22 (Thu) 06:35:05

季節の花をまとめてみました。

路線バスで行ける近くの”奥志賀高原”少し奥に格好の渓流が…憧れの日本固有種シノビグモが見つかりそうな雰囲気が? 何度も挑戦してみているのですが、とにかく”熊おやじ”が出たとか見たという話題が頻繁で探索に身が入りません。

Re: m(__)m - きどばん

2021/07/24 (Sat) 21:26:09

> ゲレンデの管理・草刈りが何度も…その結果日当たりの良い草地が保たれ、膨大な数のチリコモリグモが生息

人が『適度』に介入すると「多様性」が保たれますよね・・・『適度』に。

> キタグニオニグモ♂亜成体

キレイですね! 来月チャレンジしようかと思っています。

> シノビグモ

東京では空振りばかり・・・A1さんは東京で見つけているんですが・・・長野・山梨を探した方が早そうですね。

ハタハリゲコモリグモとキタハリゲコモリグモ - きどばん

2021/10/09 (Sat) 20:19:18

何故か「日本産クモ類生態図鑑」2018 にキタハリゲ♂の写真が載っていないので参考まで・・・

上段:ハタハリゲコモリグモ♂(秋田県)
下段:キタハリゲコモリグモ♂(北海道)

上段左ハタハリゲコモリグモ♂の腹面第1・2脚腿節に注目・・・第3脚腿節も同じように見えますが、第1・2脚では黒色部と淡色部のコントランストが強く、第3脚では黒色部と淡色部がグラデーションになっています。キタハリゲ♂でも稀に腿節が黒っぽい個体が見られますが、ハタハリゲ♂第1・2脚のような「コントラストが強い」黒色部はありません。

ハタハリゲコモリグモとキタハリゲコモリグモ - きどばん

2021/10/09 (Sat) 20:42:31

上の背面写真では両種の違いは歴然・・・と思われるかも知れませんが、これは私が今まで見た個体の中で「私的」に「代表的外見」として選んだもの・・・実際には両種の外見変異はグラデーションとなっており、明確な境界線がありません。
北海道の3地点で採集したキタハリゲは13M14F、現地で捕獲・腿節を確認・リリースした♂は50以上、目視のみで確認した♂は200以上。その中に「クモCD」に載っているような全体的に淡色傾向の♂は見られませんでした。

※添付写真はパッと見でハタハリゲ♂に似るキタハリゲコモリグモ♂

ハタハリゲコモリグモとキタハリゲコモリグモ - きどばん

2021/10/09 (Sat) 22:46:43

添付写真は
上段:ハタハリゲコモリグモ♀(秋田県)
下段:キタハリゲコモリグモ♀(北海道)

比較的分かりやすい♂でさえ野外では識別困難、♀では識別不可能・・・としておきます。背面写真だけを載せて「このクモは?」と聞かれても答えられないので。
生殖器の写真は私的に「明瞭に写せるシステムを保持していない」こと及び当掲示板の「ご本尊」「守り神」であるくも子さんが「好まない」ので極力載せないようにしていますが・・・m(__)m
両種は外雌器形状で「ある程度」識別可能ですが、この形状においてもグラデーションが・・・外雌器のみを見ただけではどちらか判断しかねる個体も少なくありません。ちなみに私がここで述べたことは全て「日本産クモ類」2009 に書かれています。ちょっと問題なのが「クモCD」・・・そこに載っている両種外雌器写真の特徴は記載論文に載っている図と逆になっています。多分単なる「写真の取り違え」だと思いますが・・・先に述べたように形状変異がグラデーションになっているので「誤り」と指摘することは出来ません。こうした不明瞭さが積み重なって誤解を生みだすことも・・・過去の記録を見てみると高名なクモ屋さんでも両種を明確に識別できていないのではないか?・・・♀のみでの同定は避けるべきだと思っています。

Re: m(__)m - きどばん

2021/10/30 (Sat) 19:04:55

この掲示板をご覧になられているほとんどの方々にとっては、まったくどうでもいいような話を続けてますが・・・m(__)m
添付画像は「CD日本のクモ ver.2020」の北海道におけるハリゲコモリグモ Pardosa laura の記録を切り取ったものです。パッと見ると5つの報文が載せられて、ハリゲコモリグモは北海道に当たり前のように生息しているようにも感じられますが実は・・・
日本のコモリグモの権威である田中穂積博士がハリゲコモリグモ複合群各種を記載したのは1985-86にかけてです。つまり1985年までの北海道におけるハリゲコモリグモ Pardosa laura の記録(2・3番目の記録)には「ハリゲコモリグモ複合群」すべての記録が含まれており、「種」としてのハリゲコモリグモの記録ではありません。
「北海道のクモの記録」として最重要である「松田まゆみ 1997. 北海道産クモ類目録. 上士幌町ひがし大雪博物館研究報告(19):1-46」にはハリゲコモリグモ P.laura とハタハリゲコモリグモ P.diversa の記録が載っています。ただそれは「過去の文献の目録」であり、松田氏が直接採集・同定した記録ではありません。そして2007の目録は1997のそれを補遺・削除し整理し直したもので、両種の新たな記録は載っていません。ちなみに松田氏は P.laura について「古い記録には近縁の別種が混在している可能性がある(1997)」とコメントされています。
田中穂積博士とその採集協力者は利尻島を含む北海道全域でハリゲコモリグモ複合群を採集されています。が、その中にP.diversa と P.laura の記録はありません。もちろん日本の Pardosa の集大成とも言える「Tanaka, H. 1993. Lycosid spiders of Japan IX. The genus Pardosa C.L.Koch. Sonoda Wemens' College Studies, 27:261-318.」の中でも両種の分布地に北海道は含まれていません。私は「一人で気ままに」クモ観察を楽しんでいる「ど素人」なので、誰もが納得できる大量の「定量的データ」を残すことは出来ません。「勘と経験」のみを頼りに「自分が納得できればそれでいい」というスタンスです。好き嫌いが多く、好きなものはじっくり見ますが、そうでないものは完全スルー・・・客観的記録が残せないので学会・談話会に属していながら報文はほとんど投稿していません。とにかく集める情報が偏り過ぎている・・・自覚している範囲だけでも。そういう「ハンパなクモ屋」ですが、その分結構勘は鋭いのです。おそらく北海道本島にP.diversa と P.laura は生息していないと思います。実際に北海道に降り立ってみて感じたのですが・・・森林およびその近辺に生息する Pardosa ではエゾコモリグモ P.lugubris が圧倒的優占種・・・その対抗蛛がキタハリゲコモリグモ P.hokkaido 、その2種を取り囲むように開けた場所にイナダハリゲコモリグモ P.agraria が生息している・・・という感じです。P.laura や P.diversa にはつけ入る隙がありません。
ちなみに土がむき出しになったような場所にはヤマハリゲコモリグモ P.brevivulva も見られましたが少数派です。「車が乗り入れる場所」近辺にはある程度ウヅキコモリグモ P.astrigera も見られました。北海道でも市街地近辺の公園等にはウヅキが多いのでしょうね。

ハタハリゲコモリグモとキタハリゲコモリグモ - きどばん

2021/10/30 (Sat) 19:32:48

まったくの私的見解ですが≒予言
キタハリゲコモリグモ生息地の南限:青森県山間部
ハタハリゲコモリグモ生息地の北限:青森県平野部
両種が混生することはない・・・あくまでも予言です(笑)

Re: m(__)m - きどばん

2021/10/30 (Sat) 19:53:01

> 「過去の文献の目録」であり、松田氏が直接採集・同定した記録ではありません

北海道におけるキクヅキコモリグモ P.pseudoannulata の記録はたった一人のたった一度の記録のみ。
「北海道にキクヅキコモリグモはいない」・・・予言その2
ニセキクヅキコモリグモは間違いなくいるんですけどね・・・今年は見つけられませんでした。

Re: m(__)m - きどばん

2021/10/30 (Sat) 20:31:48

> 北海道本島にP.diversa と P.laura は生息していない

ただ利尻島には・・・簡単には無視できない記録が・・・添付画像はP.diversa と P.laura を北海道で実際に採集・同定した唯一(厳密にはそうではありませんが)の記録内容を切り取ったものです。
※ Ono, H., Kumada, K., Sadamoto, M. & Shinkai, E. 1991. Spiders from the Northernmost Area of Hokkaido, Japan. Mem. Natn. Sci. Mus., Tokyo, 24:81-103.
♀のみでは同定の難しいハリゲコモリグモ複合群がすべて♀のみで・・・利尻島のみで3種記録されています。恐るべし・・・神懸かり的同定力です。私のような未熟者にはこのような記録は絶対に残せません。おそらく40~20歳台のクモ研究の将来を担う若手クモ研究者たちも「同定保留」するでしょう。因みにこの記録におけるP.diversa と P.laura の同定を行ったのはON博士ではないと思います。以前この複合群♀についてお話しした時、「私にはこの辺りの♀は皆同じに見えます」と苦笑いされていましたから。「神懸かり」的な方々からその「記録」を投稿して頂くのは大変ありがたく、ほとんど投稿しない私がどうこう言える立場ではないのですが・・・ちょっとこの辺りは・・・
私が調べた限りでは1985年以降に北海道で記録されたハリゲコモリグモ P.laura 及び ハタハリゲコリグモ P.diversa はすべて♀のみです。♂は一度も記録されていません・・・ただの一度も。
私は基本的にこのような記録は信用しませんが、もし本当に生息していたら・・・島なので・・・新潟の佐渡島同様に北海道利尻島でも「特異な生息環境」があるのかも・・・
北海道はあまりにも魅力的で、あまりにも広過ぎて、行きたいところが多すぎて・・・この件を調べるまでは利尻島は「北海道で行きたい場所」のベストテンにも入っていなかったのですが・・・行くしかないか・・・

ハリゲコモリグモ複合群 - きどばん

2021/10/31 (Sun) 20:58:55

ハリゲコモリグモ複合群♂の簡易検索
①触肢に白毛が見られない。遠目には真っ黒に見える。 → イナダハリゲコモリグモ
②第1脚蹠節上半部が黒い → ハリゲコモリグモ
③第1・2脚腿節基部(特に下面)に明瞭な黒色部を持つ → ハタハリゲコモリグモ
①~③に当てはまらず産地が青森以北 → キタハリゲコモリグモ
※参考文献 Tanaka, H. 1993. Lycosid spiders of Japan IX. The genus Pardosa C.L.Koch. Sonoda Wemens' College Studies, 27:261-318.

上記4種に関して「確実な同定」を求めるのであれば必ず♂を捕獲してください。①②はもちろん、③も捕獲してポリ袋等に入れて精査すれば液浸標本にせずとも確認可能です。基本的に♂は5月中旬から7月上旬まで見られます(稀にそれ以外の季節でも見られますが)。♀のみでも慣れていればある程度「これはあれだな」という『推測』は出来ますが、外雌器を精査しても「♀のみでの確実な同定は極めて困難」です。どれだけ高名なクモ屋さんでも誤同定する可能性があります。
※ハリゲコモリグモ複合群にはタテスジハリゲコモリグモとテジロハリゲコモリグモも含まれていますが、この2種に関しては比較的外見で同定容易かと思われるので省略・・・というか・・・実は私的資料がない m(__)m

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