クモ蟲画像掲示板

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ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - しぐま URL

2018/08/05 (Sun) 22:36:44




こんばんは。ご無沙汰しております。
ちょっと古いネタなのですが、雑草の葉先に作られたこの物体はヤマトカナエグモの卵嚢でしょうか?
2016年6月上旬@山形県 山間部の道端(林縁)
写真は1枚しか撮っていないので、状況説明は動画の方が分かりやすいと思います。
発見時はてっきり優曇華の花(クサカゲロウの卵)ではないかと思い込み、アブラムシのコロニーに注目しています。

ヤマトカナエグモの卵嚢?と予想したものの、問題となるのは、6月上旬の北国(東北地方)でクモの新しい卵嚢が見られるはずがないのでは?という疑問です。
常緑樹の葉先なら前年の古い卵嚢が残っている可能性もありますが、この道端の雑草は雪が溶け春になってから新しく生えてきたものです。

最近YouTubeのコメント欄にて、海外の方より「Theridiosoma sp.の卵嚢ではないか?」との示唆を頂いたのですが、私はカラカラグモ類を今まで見たことがないし知識もないので、何と返答したら良いものやら…?


クモの卵嚢ではなく、やっぱり昆虫の繭なのか?と思ってみたり、堂々巡りしています。
よろしくお願いします。

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - きどばん(サイト管理者)

2018/08/06 (Mon) 20:34:41

しぐまさん、お久し振りです。

> ヤマトカナエグモの卵嚢?
> 6月上旬の北国(東北地方)でクモの新しい卵嚢が見られるはずがないのでは?

「柄」が長いのでそのように思われている方もおられるかもしれませんが形状が異なります。私の添付画像とサイズ的に相違がなければツクネグモの卵のうでしょう。東京で5~6月に普通に見られるので山形県6月上旬というのは何の問題もないと思います。昨年クモ屋の集まりで何気なく紹介したところ、何十年もクモの研究をしている先生方に「知らなかった」と言われびっくりしました。調べてみると確かにツクネグモの卵のうについて書かれた文献は見当たらず、ネット上に画像も見つかりませんでした。知っているのはごく一部のクモ屋さんだけかもしれません。

> 海外の方より「Theridiosoma sp.の卵嚢ではないか?」との示唆を頂いた

海外ではどうなのか知りませんが、日本で見られるTheridiosoma sp.の卵嚢はすべて特徴的な形状で、その「柄」は投稿画像のように長くはありません。

> 発見時はてっきり優曇華の花(クサカゲロウの卵)ではないか

一瞬あの美しき大太髭の姿が頭に浮かびましたが・・・全然違いますね(笑)
myuさんとChrysopinaeの専門家らしき方とのやり取りを見ると・・・生態的にもかなり魅力的なようですね。
https://blog.goo.ne.jp/micromyu/e/d283eee3d416ddd96384178d2992c006

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - きどばん(サイト管理者)

2018/08/06 (Mon) 21:03:11

> ネット上に画像も見つかりませんでした。

「ヤマトカナエグモ 卵のう」で検索したら画像がありました(笑)

ここの ↓ 下から2番目とか、
http://nono22.sakura.ne.jp/musi/kumorannou.htm
vittataさんのブログにも・・・
https://blog.goo.ne.jp/vittata/e/eb905a11009b54980e09d0ac46a876e1

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - しぐま URL

2018/08/07 (Tue) 13:07:59

きどばんさん、こんにちは。
丁寧な回答ありがとうございました。
ずっと気になっていた謎が一つ解けて、助かりました。

クモの卵嚢と言えば晩秋に作られるものだという思い込みに囚われていたようです。
春になって(越冬明け)から初夏に繁殖期に入る種類も居るのに、忘れていました。
今回、謎の卵嚢を採寸していないのは反省です。
気になる卵嚢(繭)を見つけたらすかさず採集し、飼育にチャレンジするべきでした。
当時は定点観察していたクロマルハナバチの巣に通う道中で見つけたので、新たにテーマを増やす余力がありませんでした。
後日に現場を再訪したら、道端の草がきれいに刈られていて卵嚢も失われ、意気消沈しました…。orz

ツクネグモというのは初耳です。条網を張る小さなクモなのですね。
私には微小なクモは他種の幼体と見分けがつかないので、フィールドで見かけても「どうせ名前調べが困難だろうから」と敬遠してしまいます。
(フィールドの風揺れでマクロ動画撮影が困難だという理由もあります。)

きどばんさんがご自身のフィールドでツクネグモの卵嚢を見つけた経緯(同定した根拠)を教えて下さい。
卵嚢作りを直接観察なさったのでしょうか? 母蜘蛛が卵嚢ガードしていたのですか? 卵嚢を飼育して孵化させたのでしょうか? 
きどばんさんの口ぶりでは、いずれどこかで正式に発表なさる予定なのかな?

インターネット上で「ヤマトカナエグモの卵嚢」とされている物の中に、ツクネグモの卵嚢が混じっていて要注意なのですね。
私がヤマトカナエグモの卵嚢?と思ったのは、新海栄一、緒方 清人『クモ (田んぼの生きものたち)』p39に掲載された写真を見てそっくりだと思ったからです。
この本の写真も誤同定である可能性はありますか?

恥ずかしながら、優曇華の花は実物を未だ見たことが無いのです。
μさん懐かしいです。相変わらずご活躍されているようで何よりです。

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - きどばん

2018/08/07 (Tue) 21:04:37

> ツクネグモというのは初耳です。

ツクネグモがそんなマイナーなクモだったとは・・・初耳です(笑)

> 卵嚢作りを直接観察なさったのでしょうか? 母蜘蛛が卵嚢ガードしていたのですか? 卵嚢を飼育して孵化させたのでしょうか? きどばんさんの口ぶりでは、いずれどこかで正式に発表なさる予定なのかな?

以前くも子さんのご投稿の返信にも書きましたが「?」マークが沢山あると見ただけで気が滅入ります。差し当たり諸事情により質問には返答出来ません。証拠を示さなければ信用しない、というのであればそれはそれで仕方ありません。明確に証明できない情報を流すな、というのであればこの掲示板も存続不可能です。クモ画像集もそうですが、私は「答え」を提示することはできません。各人が「答え」を導き出すための「きっかけ」「ヒント」を提供するだけです。

> この本の写真も誤同定である可能性はありますか?

その本は見ていないので分かりません。クモの専門家が作る『図鑑』に誤同定はほとんどないと思いますが「写真の差し違え」というのは結構あります。

> インターネット上で「ヤマトカナエグモの卵嚢」とされている物の中に、ツクネグモの卵嚢が混じっていて要注意なのですね。

しぐまさんのご指摘にきちんと対応する必要があるとなると私は発言が出来なくなります。先に挙げたヤマトカナエグモの卵のうの画像をアップしているサイト作成者はクモの専門家ではないにも関わらず観察力が鋭いです。「ヤマトカナエグモの卵のうにしては少し変だ」ということに気づいています。だからこそ「ヤマトカナエグモ卵のう?」「これが卵嚢???」という表現をされているのでしょう。

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - しぐま URL

2018/08/07 (Tue) 21:58:26

うーわ、困った、困った…。
きどばんさんを信頼してるからこそ、既にブログもYouTubeも「ツクネグモの卵嚢」に訂正済みですよ。

ニュアンスの行き違いがあったようで、失礼しました。
>(同定した根拠)を教えて下さい。
この括弧内が余計な蛇足で、カチンと来られたのでしょう。

きどばんさんが立腹されたような種類の疑念を私が持っている訳ではありません。
きどばんさんとは長いおつきあいですから、もしそのような疑念があれば私はもっとストレートな表現で疑念を表明しているはずです。当てこすりや皮肉のような表現はしないでしょう。
皮肉を言いたいのなら、「卵嚢作りを直接観察なさったのでしょうか? 母蜘蛛が卵嚢ガードしていたのですか? 卵嚢を飼育して孵化させたのでしょうか?★」の後に例えば「卵嚢のサンプルからDNAバーコーディングとかで同定なさったのですか?」と意地悪なことを書いていたはずです。

★は、生き物好きとして当然の素朴な疑問を投げかけただけですよ。世の中できどばんさんしか知らないことを初めて発見なさった(と主張している)訳ですから、それにまつわるクモの習性をワクワクしてお尋ねしたまでです。

>きどばんさんの口ぶりでは、いずれどこかで正式に発表なさる予定なのかな?
もしかして、学会などで発表するまでは詳しいことは今は言えないのかな?(だとしたら言えなくても結構ですよ)という意味でした。

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - しぐま URL

2018/08/07 (Tue) 22:18:04

> ツクネグモというのは初耳です。
本当に知らないクモだったので、正直にこう書くしかありません。
私の知識を買いかぶって(ありがたいことに過大評価して?)話してこられる方が多いので、「私はここまでは知っている、これは知らない、ここまでは調べた」ということをなるべくお伝えした方が話しが早いと思うのです。


>以前くも子さんのご投稿の返信にも書きましたが

すみませんが、この件は知りません。
最近何かあったのですか?


とにかく、きどばんさんに何かを糾弾するとか詰問するというニュアンスは私にはありませんので、そんなにdefensiveになる必要はありません。
英語だと何でもドライにストレートに言えて質疑応答がむしろ気楽なのですけど、日本語は行間やらニュアンスやら読み合うので難しいですな…。

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - きどばん

2018/08/08 (Wed) 05:47:51

> それにまつわるクモの習性をワクワクしてお尋ねしたまでです。
> 英語だと何でもドライにストレートに言えて質疑応答がむしろ気楽なのですけど、日本語は行間やらニュアンスやら読み合うので難しいですな…。

仰る通り日本語は難しいです。ネット上で細かな質疑応答するのは重労働です。直接会って話せば5分で済むような内容を1時間かけて書いても言いたいことが半分も伝わらず、誤解が誤解を招いて大変なことになりかねません。海外の方と「やりとり」を楽しんでいるしぐまさんとはスタンスが異なるのでしょうね。質問は極力一つに絞り、その答えから派生した疑問を更に掘り下げていくのはご遠慮願いたいということです。

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - くも子

2018/08/08 (Wed) 16:17:54

あれれ…くも子ってわたしのことかな。

しぐまさん。変わらぬご活躍、とてもうれしいです。(私の場合一日の如く、動くクモや蟲を止めて細部を観易くすることに10年以上汗をかいています。)

「?」は概ね自問自答…癖ですね、どうやら。

撮った写真を広くご覧いただきたい…それにつきます。投稿前当然調べますから、自分の所見も添えることが多いです。種名は大切で便利なツールだと思いますが、さほど重きを置いたことがありません。関心事は分類ではなく、その先の地理的分布です。そのクモは何故そこにいるのか…ですね。

教えを乞いたいときは「Q」がいいかもしれません。

体長2ミリメートル前後のツクネグモ、山地に生息。スギ、ヒノキの枝葉間に条網(すじあみ)を張り、微小なカ(蚊)などを捕まえる…と。
また、千国図鑑はやはり偉大ですね。雌雄の姿が大きく鮮明。生殖器も示してありますし、成熟期のピークが4~6月,9~11月とふた山、二化であることを教えてくれています(見つけた卵のうの新鮮さに関する知見もいりますね)。

観たことがないのはその小ささと、人工林近くには行かないからかもしれません。クモだという認識ができそうにないし、撮れそうにない難物ですね。手順としてはしぐまさんと同じ、卵のう→クモ本体、(容器に移して撮る…はわたし)。

ワスレナグモの分散が気になっています。けど酷暑と台風、外出を控え、林真理子「せごどん」ではなく、子母澤寛「勝海舟全6巻」と諸田玲子「お順上・下」の夏です。

●月末に出る予定の生態図鑑、サブタイトルが”自然史と多様性”B5,730pp…多くの種が存在している様子の謎を解説してくださる、わくわくするテーマ、待ち遠しいです。著者割でもズシリ…

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - くも子

2018/08/09 (Thu) 03:19:30

夜中に風の音で目が覚めてしまいました。

きどばんさんのツクネグモ画像:080427♀、090215♂、090422♀

概ね10年ほど前に撮られたもの、多くのことを語ってくれています。クモが美しく鮮明。驚きのひとつ、東京では2月にもうオスが成体になっている…

(機会があればTG-5でツクネグモ生態写真を…って、そんなひまないかもですね。)(後日、もしかしてあったかな。と、7月の怒涛の闇蜘蛛シリーズ①19ショット、②19ショット、③27ショット…見直してみました。)

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - きどばん

2018/08/11 (Sat) 02:36:52

くも子さん、どうもです。

> 月末に出る予定の生態図鑑

タイトルと著者名から想像すると豊富な生態画像とアカデミックな解説が掲載され、くも子さん好みの図鑑になっているのでしょう。ただクモと言えば「網と糸」、網に関して最も造詣の深い方が編集に携わっていないのが気にかかります。

> 機会があればTG-5でツクネグモ生態写真を

そう簡単に言われても・・・神界A1さんが当たり前のように書いてあることは一般人には観察困難・・・というか常識的には不可能に近いことが多いのです。今更ながらA1・Akiraの神界brothers 半端ないです。

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - くも子

2018/08/11 (Sat) 04:26:42

蒸し暑さで今夜も真夜中に目が覚めてしまいまして…(きどばんさんは昨夜からの続きでしょうか。)

新海明さんのツクネグモに関する観察報告、可能な限り目を通しました。

・AT92:ツクネグモの条網とその餌について(アティプスは学会会員以外は見られませんね)
・K61 :交接の観察。3月の16:51開始って、暗くなりかけてるのでは。物語はより小型で黒っぽいオスの行動から始まっていますね。かみわざ…
・K62 :造網行動。とてもユニーク。
・K66 :条網保持行動。とてもユニーク。

ツクネとは、ツクネ芋とは、似て非なるツクネとツミレの違い等々…脱線また脱線です。

Re: ヤマトカナエグモ(蜘蛛)の卵嚢? - くも子

2018/08/11 (Sat) 04:59:08

大方の方々はすでにご覧になっておられると思いますが…

新海栄一さん「杉並区で見られる外来性のクモ」
http://www.asahi-net.or.jp/~hi2h-ikd/tokyoss2/suginami129.pdf

この、写真入り大論文を東京蜘蛛談話会の池田博明(ひろよし)さんがご紹介くださっています。
とても興味深く、知らなかったことが詳しく解説されています。

マダラヒメグモ、シロホシヒメグモなど「えっ、このクモも…」でした。

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