クモ蟲画像掲示板
長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/23 (Fri) 18:39:15
夜明け。
この日お日様を拝めたのはほんの十数分程度のみでした。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/23 (Fri) 18:53:03
カンタンが多数鳴いていました。
最近この ↓ 番組を録画して見たのですが、
https://www.nhk.jp/p/wildlife/ts/XQ57MQ59KW/episode/te/2K5462MLYJ/
ほかの虫の鳴き声は問題なく聞こえたのに、何故かハタケノウマオイの鳴き声だけ全く聞こえない・・・
試しにヘッドフォンで聞いたら・・・しっかり聞こえました。
特定の周波数や再生機器の違い等により「聞こえない音」がこれから増えていくんだろうな・・・とほほ。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/23 (Fri) 19:04:11
ハナグモ♂
上;亜成体
下:成体
カニグモ科・ハエトリグモ科・コモリグモ科等のクモの♂では最終脱皮で劇的に「変身」をするものが見られます・・・前振り。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/23 (Fri) 19:08:56
カワラコゲチャハエトリ♀タイプ
あまり記録は多くありませんが、中流域の開けた石河原では各所で見かけます。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/23 (Fri) 19:15:58
卵のうを保持するイサゴコモリグモ♀
青っぽいのとか黒っぽいのとか白っぽいのとか・・・色合いに変異が多いです。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/23 (Fri) 19:22:10
カワラメキリグモ♀
カワラコゲチャとイサゴコモリがいる場所には必ずカワラメキリグモもいます・・・注:全くの私的見解。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/23 (Fri) 19:33:26
ゴマダラヒメグモ♀
私が散策したことのある河川敷では山梨・長野に多い印象です。東京・埼玉では同様の環境にヤマトガケジグモが生息・・・両種が混生することは稀です。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/24 (Sat) 20:26:40
タイリクミズコモリグモ
長年追い求めていましたが、ようやくその姿を拝むことが出来ました。
先に挙げたこの方 ↓ のツイート情報を深掘りして・・・
https://twitter.com/Lotus_87s/status/1533434866833928192
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/24 (Sat) 20:39:39
う~ん、美しい!!!
「もっと美しいクモは沢山いる」と思われるかも知れませんが・・・理解してくれる人はいると思います・・・極めて稀でしょうけれども(笑)
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/24 (Sat) 20:54:18
ちょっと問題なのは・・・
極めて稀な「理解してくれる人」は画像を見て「おっ、♂成体だ!」と思われるかも知れませんが・・・
この個体の触肢には生殖球が形成されていない・・・そう、亜成体なのです。
体型・触肢杯葉の毛の密集具合とかから見て、現地では「♂成体」であることに微塵も疑いを持っていませんでした。コモリグモにおいて「♂成体」と思っていた個体が実は「亜成体」だった、というのは私的に初めての経験です。コモリグモの♂亜成体はほとんど♀体型ですからね。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/24 (Sat) 21:14:22
で、これが♀成体です。
隠蔽色レベルはかなり高いです。
思いのほか、かなりのスピードで走ります。
無論 Pardosa には敵いませんが・・・
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/24 (Sat) 21:20:54
♀は成熟しているかどうかは腹面、外雌器(おへそのように見える部分)形成の有無で判別できます。
上:成体、下:亜成体
画像のサイズ比は正確ではありませんが、実寸でも亜成体の方が僅かに大きめでした。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/24 (Sat) 22:05:35
写真は上下2枚、同じ場所を撮ったものです。
画角や色合い等は若干異なりますが・・・
上段の写真を撮った後、「獲物の獲り方」を確認しようと「獲物」を探しました。適当な「獲物」がいない、と元の場所に戻った所、巣穴は完全にふさがれていました。ほんの数分間のことです。「念のため」とマーキングしていなければ絶対に見つからなかったと思います。
「間違い探し」の得意な方はすぐに分かると思いますが、巣穴の上・右側においていは砂礫の並びが変わらないのに対し、左・下においては砂礫の並びが変わっています。この「左~下」には「クモの糸で綴られた砂製のボロ布」が置いてあります。このクモは危険を感じると「砂製のボロ布」を用いて瞬時に巣穴を塞いでしまうようです。
Re: 長野県北安曇郡 2022-09B - きどばん
2022/09/24 (Sat) 22:27:28
画像は現地で「深掘り」した側面です。
入口近くにクモの姿が見えます。
キシノウエトタテグモのように「頑丈な扉を外敵に開けられないよう内側から引っ張る」というのではなく、「脆いボロ布扉を内側から支えている」という感じでしょうか。
イソコモリグモの巣穴と比較すると糸の裏打ちが脆いため巣穴周辺を掘り崩しても「煙突状にならない」、それゆえ「放棄巣が残りにくい」、したがって巣穴を閉ざされた状態では「生息状況確認不可能」なのかも知れません。
長野県北安曇郡 2022-10B - きどばん
2022/12/28 (Wed) 21:25:38
ここで見たタイリクミズコモリグモ複数個体の中で・・・
①最も大きく最も濃色の♀
②最も美しい・・・と思った♂
③体長3mm程度の幼体
④体長5mm程度の幼体
12/11の東京蜘蛛談話会例会で「日本のコモリグモ四選」という題目でイソコモリグモ・スズキコモリグモ・アシマダラコモリグモ・タイリクミズコモリグモについての「私的所感」を述べさせて頂きました。
当日、T川博士が参加されていなかったので聞くことが出来ませんでしたが・・・「CD日本のクモ」に載っているような外見のタイリク幼体は見つかりませんでした。
来年1月、「日本のコモリグモ四選+@」という題目でこちら ↓ でリモート講演するつもりでいます。
http://kansaikumo.sakura.ne.jp/kansaikumo/gyoji_yotei.html
参加理由 ↓
「通常の会場における実施に加えて,オンライン(zoom 使用)を併用します.」
機関誌はオープンアクセスですし年会費は格安、例会にリモート参加できる・・・クモの同好会として最先端・・・理想的あり方だと思います。
埼玉県秩父市 2022-12E - きどばん
2022/12/30 (Fri) 19:53:34
学会誌が届きました。
講演予定「日本のコモリグモ四選+@」の@は Arctosa cervina Schenkel, 1936 についてです。
埼玉県秩父市 2022-12E - きどばん
2022/12/30 (Fri) 20:03:31
既に公開されている・・・はやっ!
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/asjaa/71/2/_contents/-char/ja
ショウジコモリグモ - きどばん
2023/02/05 (Sun) 20:15:55
ショウジコモリグモ Arctosa cervina Schenkel, 1936 は昨年12月に『Tanikawa, A. 2022. Arctosa cervina (Araneae: Lycosidae) removed from the synonymy with A. subamylacea and newly recorded in Japan. Acta Arachnologica 71(2): 73-75.』によりクロココモリグモのシノニムから復活し、日本新記録となったクモです。
ショウジの心斑はやや赤みを帯びます。クロコの生息地が土壌であるのに対し、ショウジは砂礫地に生息しています。
ショウジはカワベコモリグモと生息域が被ります。下記サイトの♀はカワベですが、♂はショウジです。最初にカワベ♀を見つけたので、同所に生息していた♂について触肢をきちんと検鏡せずにカワベ♂として保管していました。生息状況のみから短絡的にカワベ♂と思い込んでしまった自分への戒め、ネット上におけるクモの誤同定例示のため、当分の間ネット上に晒しておきます。
http://kumomushi2.web.fc2.com/k_k/kawabekomori.htm
ショウジコモリグモ - きどばん
2023/02/05 (Sun) 20:27:34
添付画像の資料とともに、同属コモリグモとの関連・生息環境について下記機関誌に投稿しました。
http://kansaikumo.sakura.ne.jp/kansaikumo/index_kumo_no_ito.htm
同属コモリグモの標本をお持ちで、以下の状況に心当たりのある方がおられましたら再顕鏡して頂けたらと思います。
1. 田んぼや沼・畑周辺等の土壌ではなく、砂礫地で採れたクロココモリグモ。
2. 成熟している割にサイズが小さめ、及び丸みを帯びた(細長いという印象を受けない)体形のカワベコモリグモ。
3. 石河原の水際で採れたサイズ大きめのカガリビコモリグモ。